「何やってんだよ!!」

その叫び声と同時に私は束縛から解放された。



涙で顔がよく見えないけど、その声は。

拓海くんの親友、松原大輝くん。

慌てて逃げようとした男子生徒を押さえつけた。

「お前、自分のやった事、わかってるんだろうな」

馬乗りになって相手を押さえ付けながら私にこう言った。

「そこの公衆から警察と拓海に電話して、早く!」