「ど、どういたしまして」

私はそう言うと慌ててゴミを片付ける。

拓海くんも一緒に袋にゴミを入れてくれた。

ふと、グラウンドを見ると後夜祭の準備が着々と進んでいて。

私はそれをじっと見ると

「行かないの?」

拓海くんがフェンスに手をかけて私に聞いた。

「うん。家庭科室の片付けもあるし」

「そっか、じゃあ僕も手伝うよ」

私は驚いて首を横に振った。

「いいよ、そこまでは悪いし。それに柏原くんこそ、後夜祭行っといでよ」

「じゃあ」

拓海くんは大きく息を吸って

「早く片付けて一緒に行こうよ」

心臓が止まりそうなくらい、びっくりする言葉。

だって。

その後に

「こういうのは、好きな子と一緒じゃないと面白くないし」


今、なんて言った???



…好きな子!!!!!!!