なかなかそこから離れがたくて。

しばらくそこで闇に美しく咲き乱れる光のオブジェを眺め続けていた。



「あのさ」

突然、拓海くんが思い詰めた表情で私を見つめる。

「もし、この先。僕がいなくなったとしたら」

私は驚いて何度も瞬きをして

「何、縁起でもない事を言うの?」

「ん〜、わかんない」

苦笑いをした拓海くんは頭をかいて

「でも、これは僕が常に背負っているリスクだから」

私は息を飲んだ。

「いつか、ちゃんと伝えなくっちゃいけないんだ」

拓海くんの真剣な眼差しが私を捕らえる。