俺は支度を済ませ、部屋からでた。廊下には数人の<死神>達があちこち歩き回っている。
ここは<死神連合>の寮。<死神連合>に勤める者達が住まう場所。勿論、自分の家を持っている奴もいるが、基本は寮生活がルール。
俺の部屋は二階。階段を降りて角を曲がれば直ぐに食堂になる。
「いつもの」
「はいよ」
食堂のおばさんはここに勤めて18年のベテランだ。味も旨いし、何より<死神連合>の情報を結構持っている。
「お待たせ。いつものね」
「ああ。ありがとう」
俺は毎度お馴染みの蕎麦定食を食べる。ここに来てから、これしか食べたことがない。
理由は簡単、旨いから。