熱を計ったら…やっぱり。37度8分。絶対風邪。




「寝てなきゃ」
「いいよ。それよりもさ………」
「ダメです!こじらせてひどくなったら私の責任ですから」






嫌がる彼を無理やり布団に寝かせ、薬を飲ませ…………
と言う訳で何事もなく完治するまで看病したと。








それからも何度となくいい雰囲気にはなるんだけど、いざとなると決心つかなくて渾身の力で彼を突き飛ばしてしまう。こんな状態でよく別れたいって言わないなぁと他人ごとのように関心します。








「じゃ、俺におまかせにしようね♪」
「うん……あ、高いものじゃなくていいから!」
「大丈夫だって。任せなさ~い♪あ、休みいれといてね☆」
「うん」






なんだかウキウキしてるなぁ。初めての二人のクリスマス………なんだか恥ずかしい~!

でも……ケーキくらい焼こうかな。いつも優しい龍くんの為に。ありがとうって伝えたい。私は何をプレゼントしよう………龍くんが喜ぶもの――――






















◆◆◆

「え…………無理なんですか?」
「ごめんなさいね~。24、25日はもう7人中4人も休み入れられてねぇ。私含めて4人で回さなきゃいけないのよ」








申し訳なさそうに両手を合わせる婦長にもう何も言えなかった。







「それで南さん悪いけど私と通しでお願いしたいの」
「通し……ですか」






つまり25日の夜まで家には帰れないってこと。





「中野さんなら大丈夫ですよ。私達と違って彼いないからクリスマスの必要ないし」
「クスクス♪ごめんなさいね。私達予定入れちゃってて~」

「こらっあなた達っ!」




入口からちょうど入って来た先輩ナース達。休み取ったのはこの人達なんだ。


私が龍くんと付き合ってるのは璃乃さんしか知らない(成り行きでバレちゃって)。だって迷惑かけちゃうから…………