前は確か……私の安易な一言で傷つけてしまった時。あの後ライトの感情的な一面を見たんだっけ。
でもあの時とはまた違う。前は拗ねたようないじけたような子供みたいで可愛いっ♪感じだったけど、今はなんか………一人の女として見てくれてるっていうか独占されてるな~愛されてるなって言葉を聞かなくても伝わってくるの。




激しいキスから唇が解放されてやっと息付くヒマを与えられた。

ぎゅって抱き締められて、体全体にライトの心地いい重みを感じる。
ゆっくりと私の中に身を沈めながら一瞬辛そうに顔を歪め、切ない吐息を漏らすライト。その表情がたまらなく艶っぽくて……あぁ、色気がMAXだよ。

そんなライトを見て私も一気に幸せに包まれる。


激しい快感に何度も意識が遠のきそうになるのを繋ぎ止めるのは少し掠れたライトの切ない声……








「アキノ…アキノ…愛してる」






私の首筋に顔を埋めて何度も何度も囁いてくれる。でもそれに答えようとするけど上り詰めてしまいそうで…声にならない声で頷くことしかできない。








「誰よりも愛してる…俺にはアキノだけだ」






-あ、これ………覚えてる-





何度も私を呼ぶ切ない声。甘い囁き。
身体の内側、心の奥から蘇る記憶。前にも私こんな風に愛されたことある………









「アキノ…アキノも呼んで?俺のこと」


「あ……ん…ラ…イト」




望みに答えようと必死に声を絞り出す。今出る最大の力を振り絞って彼の名を呼ぶ。そしてその名前を口にする度に限界に近付くのがわかった。






「ライ…ト、ライト………ああっ」





達してしまいそうになるのをなんとか堪える。
その度に眉間に寄せられた皺、伏せられる瞼…ライトの表情が艶っぽく歪む。
それを見た瞬間あっと思った。






-思い出した。あの時だ……ー