-チャポン……-
「そういえばライトとお風呂入るの初めてかも」
結局そのままホテルにチェックイン。せっかくだからとライトを一緒にお風呂に誘った。我ながら大胆な行動。やっぱりこれもお酒が成せる技といえよう。
「アキノちゃん風呂誘ってくれるなんて大胆~。でも………」
「ん?」
「何で後ろ向きなんだよ。背中しか見えねぇじゃん」
「だって………」
やっぱりこんな明るいとこで全裸見せるなんて恥ずかしいじゃない。それにライトの裸も………なんとなく恥ずかしくてまともに見れない。
「意味ねーし。ま、触るからいいけどさ」
ちょっと拗ねたような口調の直後ウエストと胸の上にライトの長い腕が絡み付く。そしていとも簡単にこれ以上無理ってくらい引寄せられた。
「うおっ!アキノの心臓有り得ねぇくらい早く動いてんだけど。酒飲んで風呂入ったからじゃないの?大丈夫?」
右の肩の上からライトの顔が覗く。濡れた髪をかき上げておでこが出てる。普段より色気三割増………。
「大丈夫だけど……ちょっと熱いね。のぼせそう」
お酒のせいもあるのかな。でも一番は肌と肌が触れている部分からライトの熱が伝わってくるの。身体全体がほてってくるのがわかる。
熱気で段々と息をするのも辛くなってくる。
たまらなくなってライトの方を振り向くと、そのまま首に腕を回して抱き付いた。
「アキノ?大丈夫?」
耳元でライトの声がする。でもその声は恐ろしく遠い。
「も…ダメ。出よう……」
何とかライトに懇願すると、身体がフワッと宙に浮く感覚。そして間もなく何かに包まれる感覚。
浴室から出ると、部屋のヒヤッとした風が気持ちいい。
ライトが着せてくれたバスローブのままそっとベッドに下ろされる。