「まぁプロポーズは受けて貰えてめっちゃ嬉しのに、今すぐ結婚できないのは残念だけどさ。その代わり婚約だけでもしとこうね?アキノが不安にならないようにさ」





婚約……ライトと結婚の約束って事?うわ~なんか恥ずかしいっ!





「ちゃんとアキノの親にも挨拶に行く。自分の力でエンゲージリングも用意する」



「指輪?もしかしてそれ買う為のバイト!?そんなの………」






勿体ないよ。って言おうとしたら唇の前に突き出される人差し指。ライトに言葉を遮られる。





「この期に及んでせっかくのバイト代使えないとか勿体ないとか言うなよな」
「…」




……見透かされてるわ。
まったくライトには敵わないなぁ。
今までだって私の考えてることライトはいつもお見通しだったもんね。









「ううん。嬉しい。とっても嬉しい。私………幸せだよ」






手を伸ばしてそっとライトの頬に触れる。
もう不安にならなくていいんだね。私これからは胸を張ってライトの隣りにいていいんだ………


頬に触れる私の手の上にライトの大きい手が重ねられる。





「退院したら買いに行こうな」
「……うん」





ゆっくり近付いてくるライトの顔。私はゆっくりと目をつぶった―――――