「誰と付き合うかジャンケンで決めようぜ」
「賛成~!トムも入んだろ?」
「もちろんだ。大体あんな可愛い女性お前には似合わない」



ニイッと笑うエロ教師。
冗談にしても質が悪すぎる。




「なっ…お前らふざけんなっ!」







-コンコン-






ノックの音。一斉に注目する。皆アキノである事に明らかに期待してる。でもガラッと入って来たのは………アキノに似ても似つかない巨漢の看護婦。特注っぽいビッグサイズの白衣がはちきれそう。



「はい、面会終わりですよ~。術後なのでしっかり休ませてくださいね」







極上のスマイルが………怖い。笑うと頬の肉で目が隠れる。あぁアキノに会いたい。心底思った。




「じゃ……帰るわ。お大事に」
「え……あ、おい!」
「じゃーな」







みんなして見限るのが早い。龍弥を置いてさっさと部屋を出た。














「ん~…………さてこれからどうするよ」



学校に戻るトムと別れて、みんなして駅までプラプラ。






「カラオケでも行く?」
「いいね~」
「ライトは?」
「俺?どうすっかな~………あ、ちょい待ち」







携帯が光ってる。メールだ。






《夕飯何が食べたい?好きなもの作るよ》





アキノからのメールに思わず顔がニヤける。




「俺パス。真っ直ぐ帰るわ」
「あ~っ、さっきのナースからメールだろっ!」
「まっね♪」




「くっそ~羨ましいぞ!」
「俺らは寂しくナンパでもしますか」
「悪いな」










奴等とは駅で別れ、一路アキノのアパートを目指す。
そしてメールの返事は……………








《俺の好きなもの?じゃあアキノが食べたい》






本心だけど我ながら鳥肌ものの返事だな………






電車の中で流れる景色を見ながらアキノの笑顔と初めて見る白衣姿を思い出していた………………