モヤモヤっとした湿っぽい空気に呼吸も見出されそうにな
りながら自分の中の気持ちを整理した。


「言いたい事は…それだけ?」



話を切るように言葉を放ち…持っていたバスケットボールを空へと放り投げた……。



ボールは勢いよく宙をまい……事もあろうか並木道を歩いてきた女子学生へと命中………してしまった。



「ヤバ………。」


一瞬……その現場をみていた者達はいっせいに顔を見合わせてひとまずボールの落下した方向にに走りよる。