『2年生…』
『うん。北山高校2年、
村井涼大です。』
よろしく、と
村井涼大と名乗った彼は小首をかしげてニヤリと笑った。
2年って…
私の一つ上だ。
………ってことは。
『先輩…!?』
『うん。そうだな。』
村井涼大は足と手を組んで
余裕の笑みを見せたまま。
私が気づくと急に態度も
口調も少しだけ荒くなった気がする。
『お前は、北野芽衣だっけ。
よくこの電車で見かける。』
なんだか、怖い感じ。
笑顔はさっきと同じなのに…
……でもちょっと待って
なんで私の名前知ってるの?
教えてないし、今日初めて
見たし。
よく電車で見かけるっていうけど私この人知らない。
この人、誰?
私は一歩後退りした。
もしかして、す…ストーカー?
『いっつも窓の外ばっかみて
俺が見てるのに気づかないもんな、メイは。』
『え…』