臆病な俺は、実行委員という理由をつけて、瑠衣との別れを後回しにしている。


形だけでも、瑠衣と繋がっていたい。


だから今日は文化祭を楽しむことに専念しようと思う。


「直人!人足らないから出てくれねぇ
?」


「おう」


偽の笑顔を貼り付けて、接客する。




少し飲み過ぎたか…


「なぁ、ちょっと抜けるな」


俺は用を足しに教室を出た。


俺たちの教室の前のトイレは混んでいて、仕方なく他のところを探した。


体育館裏なら空いてるかな?