すると、うさぎは飴玉を私の手の中に収める。

何このうさぎ。

「同情してるの?こんな遊園地でぼっちな私を」


ふんと鼻を鳴らし今日の間にすっかり定位置となったベンチに座る。

乱暴に飴玉の包み紙を広げ、口の中に放り込み舌で転がす。

あー甘い。腹立つ程に甘い。


何故かたった飴玉一個の甘さが心に染み、目が熱くなった。

その時ドンとベンチにうさぎが腰をかけた。