なんか色々と因縁があったらしく、どうにもならなくなって男は事務の先生を殺そうとしたんだって。
トドメを刺そうとした時、凶器になる物がなかったから男が一旦事務室から出たら、
立山と遭遇して、こんなことになったらしいよ。
あんまり詳しくは教えてくれなかったけど」
そっか…それくらい教えてくれたら十分だよ。
でもわかんないや。
本能で人を殺そうとする理由が。
私には一生分かることはないと思う。
それから少し沈黙ができる。
その沈黙は私が破る。
「ねぇ、宇川くん。
この前の返事、していいかな?」
「返事?」
私は彼が私に対しての思いを打ち明けてくれたことについて、自分の気持ちを言おうと思う。
「たしかに、宇川くんのこと好きか嫌いかって言ったら、好き…。
だけどそれ以上に友広くんのことが頭から離れない」
友広くんのことがなければ、私はこの時お願いします、って言ってたと思う。
だけど最近わかったんだ。