鍵を開けようと下にあるツマミを回そうとしたら…。


男に背の服を引っ張られ、私がしたように鳩尾(みぞおち)を殴った。



男の力が強くて私は小さな声を上げ、意識を手放した。



私…ここで死ぬんだ…。


そう思いながら。




ううぅ…


あれ?  私まだ生きてる?


それなのにお腹しか痛くない…。



ハッと今までの状況を思い出し、男の存在を確認する。



「やっと起きたな…」



やっぱり男はいる。


でもここはどこ?


暗くて少ししか明るくない。



それよりも気になること。


何で私が死んでないか。



「どうして私、殺されてないの?」


少し怖いが、椅子に座っている男に聞く。



「俺さ~どうせ人が死ぬんだったら、思いっきり苦しんでる所見たいんだよね。


だからまだ生かしてあげてるんだ~」