自分がこんな思いをすると全く予想できてなかったから、涙がこみ上げてくる。
「ではこれで、1年1組によるマジックショーを閉じます。
きをつけ!! 礼!!」
新上さんの号令とともに、クラスみんなが例をしながら大きな声で
「ありがとうございました」
と言った。
それからステージの幕が下ろされた。
「ではこれから、昼食の時間となります。
このあとの予定はプログラムに書いてあるので、随時確認しつつ行動してください」
企画委員の一人がマイクを通して、みんなに指示する。
私たちのクラスはどうやらそんな指示は通らない。
「加奈ちゃん、本当にありがとう!!
おかげで大成功したよ!!」
涙を堪えきれなくなった新山さんが、感動の包容をしてくる。
私はどう対応していいか困惑している。
「本当に私は出てよかったのかな…」
「何言ってるの!?
目に溜めてるのは何?