意外にもこの質問を早口で言って、焦ってるってわかってびっくり。
でもその焦りを緩和させるように、朝壬さんが答えてくれた。
「それなら…あそこに置いたよ」
と彼女は舞台の下手を指した。
みんなの目がそっちに行く。
私は急いでダンボールがある元に行った。
この私の行動が、みんなの期待度を高めている。
私は目的としていたものを見つける。
「ねぇ!
誰か桶に水入れたショーしてたよね!?
それも貸して!!」
私の声は意外と大きな声だったみたいで。
観客の心を動かしていたみたいだ。
そして私の指示に動いてくれた、あまり話したことない男子。
「朝壬さん、私を手伝って!」
「うん!!」
やっと始まるんだ、とみんながワクワクする。
私は手錠を手に持ち、机の前に来た。