するとここで放送を流す合図が鳴った。
お知らせ事項はというと、そろそろ体育館に移動しろ、とのことだった。
この合図を楽しみにしてたように、各自動き出す。
新山さんを迎えに、朝壬さんも私の近くにやって来る。
「どうした?」
なんとなく気まずくなっている雰囲気に尋ねる彼女。
「何でもない」
クールに言った私はそのまま席から立ち上がり、教室を後にした。
ーーーー「それでは、平成27年度文化祭を開催します!」
文化祭の企画委員長が、開式言葉を締めくくる。
こうして我が高校の文化祭が始まった。
ーーーーーーーー
「加奈ちゃん、もうそろそろ私たちの出番だから、舞台袖に行こう!!」
発表の合間に、私たちのクラスは動き出す。
そして私は新上さんに言われ、みんなについていく。