そうは言ってくるけど、宇川くんは心の中で喜んでるんじゃないかな。
「じゃあね」
「おう」
別れ際にろくに彼の顔も見ず、ドアを閉める。
家に着いた私に、動く気力は残ってない。
靴を脱いでその場に倒れる。
意識を手放すほど疲れてはないが、動けそうにない。
このままこう横になってると、風邪引くのは目に見えている。
この前やっと治ったばかりなのに。
同じ過ちを繰り返すほど、私は馬鹿になっていくのか。
自分を卑下するように言い聞かせながら、風呂の準備をする。
風呂に入る頃は、もうへとへとだった。
「ふぅ」
風呂に入り終わり、ようやく布団に横になれた。
晩御飯を食べる元気は残ってないため、このまま眠ることにする。
どうせ明日は文化祭だ。
宿題は出されてないんだ。
このまま眠りに落ちても、なんの支障も出ないんだ。