「…おか?…吉岡?」

「へっ??」

また先生とのこと思い出してたらぼーっとしちゃった。

「聞いてる?」

先生が心配そうに聞いてきた。

「あ、ごめん。なんだっけ?」

「バスのこと!山本は悠斗と乗りそうだぞあの様子じゃ。」

「あー、うんいいよ。悠斗先輩と来れる合宿は最後でしょ?」

私だったら好きな人と合宿に来れたらたくさん思い出作りたいし、夜とかこっそり二人で会ったりしたい。

そういうのって、みんな憧れることでしょ?

「…なら吉岡は斗真と座るの?」

あ、そっか。そうなるのか。

当たり前だよね、みんなには付き合ってるってことになってるんだもんね。

「…そうなるね。」

「……だよな。」

そんな、寂しそうな顔で言わないでよ先生。

忘れられなくなる。