そして振り返り、黒狐の方を向いた。
「初めまして。今日旗揚げさせていただきました凛桜総長です。この辺りでは桜蝶で通っております」
宮殿式の、ここには不似合いな挨拶をした。
黒「よぉ。俺らがいると分かってて何も持ってきてないなんて……腕っ節に自信がおありなようで?」
黒狐の総長は手を出してきた。
「そちらは、武器にお頼りになってるんですね。……そういうのはうちにいらねぇよ」
その手を無視して話す。
黒「うちにぃ?……いつここがテメェのモンになったんだ?!あぁ!?勝手に人の範囲内でチーム作ってお遊びしてんのはそっちだろうが!!」
黒狐の総長がまくしたてるように言った。
「テメェこそ勝手に暴れまわってんじゃねえよ。桜蝶で分からなかったのか?ここは双桜のモンだろうが!……そして、今からお前らを潰す凛桜のものになる」
黒狐の総長は見るからに怒っている。