アエリス海岸に全員無事到着し、みんなではしゃぎまくった。
楽しそうに笑っているメンバーを見て、絶対に居場所を守ると決意した。
ふと右に顔を向けると、同じようにメンバーを力強く見て手を握りしめている彼方。
魁桜のこと、事件のこと、家族のこと、彼方のこと。
全てがあったから今私はこうしてここに存在し、1つでも欠けていたら私はこのチームを作ることを考えなかった。
事件があったから悲しい思いをして、魁桜に入った。
魁桜に入ったから悔しさや喜び、仲間の大切さを学んだ。
屋上事件で私と彼方が死んだからこうして揃って今の家族に出会い、事件があったから私はちゃんと話せた。
こうして全てはつながっているんだ。
守ってみせる。
魁桜より良いチームを作ってみせる。
私は、もう一度手を強く握りしめた。
「そろそろ帰ろうか!また何度でも来れる」
夕方6時ごろ、少し赤くなった空が海を照らし始めた頃。
私たちは元来た道を帰った。