みんなで外に並び、バッと一斉に旗を立てた。


このチームにバックはいない。




並世史でしか知るすべがないので存在を知らないと思われる。





少なくともこの国での暴走族の認識は、うるさいバイクで集団行動するヒーローである。




喧嘩もどちらが一番か争っているだけだからと容認されているようだ。



最期の犯人逮捕につながった動きとその影響が教科書に載ったらしく、それ以外の実態は何も知らないらしい。





だから、私が今回作ったのはヒーロー軍団。






菱形の走り方は広がるような並びだが、これは車が通らないような道の話であり、人や車がいたらちゃんと一列になることにしている。



ちょっと反抗期が激しい子を勧誘して、友達になって遊んで、馴染んだ頃には自分もヒーローになってるという流れが目標。





で、ついでに家も人手足りてないからここに入ってる仕事に困ってるやつを雇う。



喧嘩慣れしてるから戦力にもなる。





すごくいいシステムになったんじゃないかと我ながら思う。





「凛桜を今、ここに、結成する!!!!」







そう叫んだと同時に、私たちはバイクで敷地外に出た。