男2「……あなた……何者、ですか……」



男1「……どうしてそんなに……」




男たちは震えながら聞く。





「はぁ……お前らさぁ、謝罪のひとつもできねぇのか?トラウマになるようなサイテーなことしてんだぞ?!!そんなことも分かんねーのか?!!」




ありえない。


彼方が逃した後も、不安だったのか、女の子は少し離れたところから覗き見ていた。



男たちがハッとして彼女の方を見るとビクッと肩が上がるのがわかる。




男1「謝って許されることじゃないけど……襲ったりしてすみませんでした!!」


男2、3「すみませんでした!!」




女の子は困った顔をしていた。


そりゃあそうだ。


彼女が困ることはわかっていた。



でも、男たちに心から謝罪してもらいたかった。




「自分で言ってた通り、これは許されることじゃない。許されると思ってもいけない。

それにな、お前らこれ他の人に通報されたらお前ら自身でお前らの未来潰すことになるんだぞ?

自分だけじゃない。

必死で稼いで、努力して、登って来た父親の爵位や領地にも関わる。

お前らの行動一つで、家族の一生が変わってしまうんだ。


もう少し落ち着いて行動しろ。



次はない。通報する」




男1「……は……い。……すみません……でした」