──パァンッ
ユアンめがけてまっすぐに飛んでいく弾が、スローかのように見えた。
駄目だ、間に合わない。
「ユアンーっ!!」
ユ「……ぶね」
間一髪で避けたユアンは、両手に銃を持って走ってきた。
ユ「ローナ、やっぱりあった!!」
ユ「これで俺たちも使える。……おあいこだね?」
私に銃を手渡しながら、ユアンはにっこりと微笑んだ。
「ユアン、よくやった。……でも私たちは使わないでおこうか」
ユ「ええっ?!なんでー?!」
「既に2対1っていうハンデもらってるんだぜ?銃なんか持ったらかわいそうだ」
ユ「……ローナ、何言ってるの?!もともとは3対2だったんだよ?ハンデあげたの俺らのほうじゃん!」
「……そうだね。でも、ユアンに汚れ仕事はさせたくない。素手で、前のようにやろう」