「なんだ、もうおしまいか?」
私はそんなことを言いながら、内心焦っていた。
自分が思っていた以上に小さく体力のない身体。
その体でよけるには思っていたよりもしんどかった。
そして魔法で補強したとはいえ、一つ一つの技には重みがなく、疲れが出るのは早いものだった。
気づかれないようにしなければならない。
その技術は身に付けていたはずだが、体力のこともあり、ボロが出やしないかと不安で仕方なかった。
男A「これくらいで伸びるわけねえだろうが」
「ふふっ、そうこないと」
早めに片を付けよう。
そう考え、呪文を唱えようとした時だった。
客「……どうしたんだ?」
客「なにかあったのか?」
わらわらと人が集まってきた。
ユ「しまった。大声を出しすぎたか」
「まじかよ、……くっそ」
「フォルト ラルド ケール ロザルト!!」
招待客に防御魔法をかけた。
「こちらには近づかないようにしてください!!危険ですのでそこから離れてっ!!」
私たちの意識がそれたのをチャンスと思った男は行動に出る。
ジャケットからちらりと見えたもの。
それは、間違いなく銃であった。