~1,記憶を消されて ~

私の名前は、上野美緒。今は、普通の小5で学級代表です。
お母さんと別れて、今は山田家に引き取られています。
私は今、学校にいます。そこで、事件が起きるとは知らずに…。

「きりつ。きをつけ。礼。着席。」と日直。
「はい。今から1時間目を始めます。②をやりまーす」
②=図工
『やった~♪』『ヽ(*´з`*)ノ』と言う友だち達。
「はい、静かに」と先生が言うと教室が静まった。
「今日は、昔の思い出を絵にして欲しいと思いまーす」
昔の思い出・・・?
「では準備をして、はじめてくださーい」
美緒は準備をして、思った。
『昔の思い出…。そんなのないよぉ。みんなは、かけてるのかな…?』
美緒はみんなの絵をチラ見してみた。
「俺、昔、ジンベイザメを間近で見たんだぜ!」と言ってる学級代表の佐々木来夢。
「私、名前忘れたけど、有名人と握手したんだぁ」と大親友の鈴木真柚ちゃん。
「私は…。」「僕は…。」
みんな絵をかいている。かいていないのは、美緒だけだ。
『どうしよう・・・。』と美緒は思った。その時、
「美緒ちゃん。絵かかないの?かかないとダメでしょ?ハイ、-5点。早くかきなさい。もっと減点するわよ。」
と先生。
「先生。これには、理由が…。」と言ったものの
「言い訳なんて聞きたくないわ!!さっさと絵をかいてっ!!!」
と怒鳴られた。
美緒はしょうがなく、お母さんと別れた時の絵をかいた。