ガチャッ。
と玄関のドアが開く。

今日はバレンタイン。
チョコをもってきたことを
察した夏目は少しだけ頬が上がり
少しだけニヤつきながら

玄関からの三段の階段を
淡々とおりてきた。

『はい。これ。』
そう言って、手作りのトリュフが入った箱を差し出す。

照れ臭そうに
『ありがと。』
とニヤニヤしながら言う君。

この笑顔も声も
全部好き。