時間は6時を過ぎているだろうか。
夕暮れに染まった道を歩く。
場所は決まっている。あの女の家だ。

なぜ知っているかというのは…






あの時…女が走って通りすぎた時…
私の中に憎しみの感情が渦巻いた。
私の…私だけの彼に告白なんかして…!
その気持ちだけが心を支配していた。

私はそれを抑えて、教室に入ろうとした。
その時に落ちていたのを見つけたの…
あの女の生徒手帳が…






女の名前は仙道沙江。
生年月日、住所、家族構成まできっちり書いていた。
それを見て私はここまできた。






あの女を殺すために…