私は一気に距離を詰めると、女の首に手をかけた。
そしてそのまま、女の方へ倒れこんだ。


「なにす…かはっ…」


首を絞められ、途切れ途切れの声。
その声が聞こえて、あの光景が甦ってくる。



『私!ずっとあなたのことが…大翔くんのことが好きだったんです!』


告白のあの瞬間が…



『あぁ…そのつもりだ』


付き合うと言った時の价くんの声が…


私の心では嫉妬と怒りの感情ではち切れ寸前だった。


「離して……は…なせ…!」


女がものすごい形相で暴れまくっている。
口調も化けの皮が剥がれたかのように変わった。

それでも私は手を離さなかった。
遂には、私を蹴り飛ばそうまでしてきた。
ものすごい力で抵抗する女。


「お前さえ…お前さえいなければ…」


价くんは…价くんは…!!!

私の心から感情が溢れ出した。
渾身の力で女の首を絞めた。