素晴らしい笑顔で帰っていった、社長。

ほんと、凄すぎる嵐だった。


すっかり、いつもの静けさが戻った店内。



・・・結局、霧澤さんは私の為に、出たくもないショーに出なきゃいけなくなったんだよね?

私は、申し訳なくて、霧澤さんに
話しかける。


「霧澤さん、あのっ!」

私が話し出そうとすると、

「そろそろ帰るぞ」

と、席を立つ。

そのまま、店から出ていってしまった。


その姿をみていた私に、

「ほら結希さん、早く行かないと会長がまたイライラしますよ?」

綾辺さんが、穏やかに話す。


「あ、わかりました!ありがとうございます。綾辺さん、マスター、おやすみなさい!」


私は、急いで店を出た。