そうこうしている間に、車は私のマンションまでたどり着いていた。


「あ、ありがとうございます」

「あぁ」

「あの・・・・」

私は、何か霧澤さんを繋ぎとめたくて、言葉を探した。

「あの、私メール送りますね。霧澤さん、忙しいから返事とかいらないですから・・・あっ、でも気が向いたら欲しいです」


思っていることを言葉にすると、変になってしまった。


「えと、あっあと!甘くないお菓子も作ります。あっ、あと・・・」


私が言葉を懸命に探すと、



「まだ、何かあるのか?」


と、冷たい言葉が返ってきた。