夕方のプライベートビーチでの撮影を終え、全力を出しきった私はヘトヘトだった。


そして、ふと気づく。


「・・・っ、霧澤さん?」


彼等の姿はなかった。
当然といえば、当然。超多忙な会長様だ。

来てくれた事が、ホントに奇跡だよ・・・


私は今日の霧澤さんと関わった数分を思い出していた。


ブーン、ブーン

マナーにしていた携帯が鳴った。

『結希チャン、今日は店に来れる?』

マスターからのメールだった。