水着に着替え、私の柔らかいくるくるの髪を短いながらも襟足を少し結んで、うなじを出す。


撮影スタッフが準備している中、マネージャーの瀬口さんが私に駆け寄ってきた。



「香坂、霧澤会長がお見栄になってるぞ。挨拶しとけ」



んっ!?ええええっ!?
なんで、霧澤さんが!?

普通は撮影くらいで、わざわざ会長まで来ないよね?

もしかして、信用してもらってない?


私は、少し怯えながら挨拶に向かう。