お腹も満たされ、楽しい宴もそろそろお開き。


「そろそろ戻りましょうか、安堂さん?」

ほろ酔いのマスターに、かなり呑んでるのに顔色一つ変えない綾辺さんが声をかける。



「だな。結希ちゃん、後はごゆっくり♪」


「はいっ、おやすみなさい」


襖が閉められた、霧澤さんと二人きりの部屋。


よく見渡すと、向こう側にも部屋がありそう。


そーっと、襖を開けてみると・・・



「・・・っ!」


和室に二枚、隣り合わせに布団が敷かれていた。


おっ・・・落ち着け!私っ!


当たり前じゃない!

旅館に泊まりにきてるんだから!