そのまま崩れ落ちて、気のすむまで泣いてしまいたかった。


でも、家に帰らないと・・・

週刊紙にでも載ったら。

「ふぅ・・・」


深呼吸をして、なんとか涙を止める。


前を見て歩き出すが、胸が痛い。


路地を抜ける手前・・・

最後に最愛の人の名前を囁く。



「霧澤さん・・・」







すると、その囁きにまさかの返答が・・・




「・・・なんだ?」