「私、仁くんとは何もありません!ホントに霧澤さんしか好きじゃありません!!」


外で誰が見てるかも、わからないのに、つい大きな声を出してしまう。

だって、ホントに霧澤さんだけだもん!

すると、ため息混じりに神崎有紗が口を開く。


「別に私が琉樹と寄りを戻したいってわけじゃないの。それに、貴方が真剣なのもわかってるわよ」


じゃあ、なんで・・・


「真剣なのが、琉樹の邪魔になるのよ!彼はこれからもっと沢山のビジネスを展開出来る人なの。貴方に関わっていくと、それの邪魔になるのよ!」


神崎有紗の言葉が、胸に突き刺さる。


仁くんに言われた事と同じだ・・・。


『これって、結希ちゃんのせいでもあるよね』