「結希ちゃん、久しぶり!!ドラマ観てるよ」

マスターはそうゆった後、はっと神崎有紗を見る。

「ドラマ??」

大きく瞬きをして、私を見る。

「えっ!?もしかして香坂結希!?」

まさか店内に3人以外の人がいるとも思わず、だて眼鏡しかしていなかった私。

マスターのパスもあり、すぐにバレてしまった。


「こっ・・・こんばんは。初めまして・・・」


私は少し勢いに負けて、オドオドしながら挨拶する。


神崎有紗は、長身でハッキリとした顔立ちの美人さんだ。

そして、霧澤さんの元恋人・・・


そうよぎった頭の中。


恐らく仕事の話をしていたであろうに、霧澤さんの隣に座っている事が気になる。