ごめんなさい。

でも、ホントに愛されてるって、よ~く分かった。


会場に戻るために、歩き出す霧澤さんの背中に、キュッと寄り添った。


「あの・・・」

口を開く私に、霧澤さんは半身振り返る。


「私、霧澤さんが大好きですっ」

そう言って、霧澤さんを上目使いに見上げる。


霧澤さんは、少し口元に笑みを浮かべながら、


「知ってる」


そう答えた。





その後、二人で会場に戻った時、仁くんは代わりなく、普段通り接してくれた。