どれどれ・・・

と、さりげなく仁くんも左手で私の時計に触れる。

カシャカシャっと、シャッター音が鳴り響く。


仁くん、自然にカメラの方に時計を向けてる。

話しかけて、緊張してる私のフォローも、してくれてるし。

こーゆーことが、自然に出来ちゃう人なんだ。


自分の時計を見ていたはずが、いつの間にか仁くんの顔をみつめていた。


「俺って、そんなにかっこいい?」

私の視線に気づいたのか、パッと顔をあげ、私に右肩に腕を回し、ぐぃっと引き寄せる。


「ちっ・・・近いよ」


顔を赤らめる私に、シャッター音が鳴る。


そして、


「ちょっと、ポーズ変えようか?」

監督の指示がとぶ。