「おぅ、琉樹。資料要るか?」


霧澤さんは、先ほど受け取らなかった資料を、社長の手から奪うように受けとる。


「ちっ・・・さっさと終わる仕事なんだろうな?」

めんどくさそうに言いながら、資料に目を通す、霧澤さん。


元々、オファーが来ていたとはいえ、また霧澤さんを巻き込んじゃった。

しゅんと、肩を落とした私に、綾辺さんが囁く。

「結希さん、いいじゃないですか!また社長とのスクラップ増えますよ?」

「でも・・・」



そこに、社長が口を挟む。

「結希!おまえはお姫様やってりゃ、いいんだよ!!」


お姫様!?

「優秀なナイトが、側で守ってくれんだろ?」


そういって、社長は霧澤さんをみた。