霧澤さんは、チラッと私を一瞥、そしてカウンターに並べられた本を見ながら、

「・・・っチ」


っと、舌打ちをした。


私は霧澤さんとのツーショット、嬉しかったのに。
霧澤さんは、全然そうじゃなかったんだ・・・


私は、少し悲しい気持ちになった。

ささっと、言われた通りに本を片付ける。


そんな私に、

「結希さん、会長は照れているだけですよ。そんな顔、しないでください」


と、優しく話かける綾辺さん。

でも・・・


言い換えそうとした私に、綾辺さんはカバンの中から、ファイルらしいものを取り出し、差し出す。


「？」


中を見てみると・・・