スタスタ歩いていく霧澤さん。


全く緊張の色もない。


カップルらしいこと・・・よ~し!!


私は、霧澤さんの左腕に飛び付いた。

「?!」


少し驚いた表情の霧澤さんと目が合う。


だって・・・


「カップルだもん!」


私は、まんべんの笑みで返した。

腕を組んだまま、観客に手をふる。


プライベートじゃ、こんなみんなの前で、霧澤さんと腕を組んで歩くなんて、出来ない・・・

そのまま、観客に手をふりながら、ステージの中央まで達していた。


「ポーズですよ!霧澤さん!」


調子に乗った私は、霧澤さんに催促する。

すると・・・