でも、霧澤さんの反応はなく、私は悲しい気持ちになった。


私が、仁くんに誘われたって、なんとも思わないよね。

「お前んとこの社長は、どうした?」

斎王社長の事だ。

「ちょっと、連絡してくるって・・・電話しに行きました」


「そうか、じゃあ今日はもう切り上げるぞ」

えっ?切り上げる?

霧澤さんの言葉に、綾辺さんとマスターは軽く頷き・・・


「僕は、もう少し偵察しときます。では、結希さん」

「しゃーねぇなぁ。斎王様のご機嫌とっといてやるよ。結希ちゃん、またな」

と、あっという間にふたてに分かれて行ってしまった。