唯、この本は不可解な事に著者の名前は書いてあるのに題名が無い。


図書館の奥の棚にひっそりと眠っていたのを私が見つけた。


長年、誰にも気付いてもらえなかったのか表紙を開いた時、ぱりっと乾いた音がした。


……そうだ、本を返しに行くついでに図書館で作文書こうかな。


思い立ったら直ぐ行動。


私はペンをペンケースに終い、学校鞄の中に入れた後、作文用紙と小説も入れる。


それから部屋の壁に掛けてあるセーラー服を手に取って、それに着替え始めた。


私服よりも制服の方が楽なんだよね。