「俺の名前はシキナ。シキナ=シード。剣士の端くれだ。お前が見た光ってのは、そうだな。多分、魔法だろう。……あのへっぽこ魔術師め」


魔法?


魔術師?


そんなふざけた事を真顔で言うなんて、頭が狂ってる。


危険だ。


これ以上関わったら危険。


そう判断した私は、後退りをして一目散に来た道を戻った。


久々の運動に直ぐさま息が切れ、家の前に着く頃には倒れそうな程だった。


そりゃそうか。


なんたって今日は今年一番の暑さ。


こんな日に運動する馬鹿はいないだろう。