披露宴を行うにあたって、あたしはおばあちゃんとよくモメた。


おばあちゃんの要望が、あまりにも色々と細かくて面倒だったからだ。


でも、披露宴を終えてから思ったこと。


すごく大変だったけど、披露宴が出来て本当に良かった。


隆治とお義父さんがギクシャクしているのは、以前から知っていたけれど。


実際にお会いすると、とてもきさくに話してくださって、あたしに優しく接してくださったからだ。


隆治に遠慮があるなら、これからはあたしが隆治とお義父さんの架け橋をすればいいんだと、そう思った。


そして、あたしのお父さんに関しても…。


別れたとはいえ、父親には花嫁姿を見せるべきだと、おばあちゃんは話していた。


母さんは複雑そうだったけど、あたしはお父さんにも見てもらえて嬉しかった。


それにおばあちゃんは自慢の孫夫婦を、多くの人に見てもらいたかったんだと言っていた。


そんなおばあちゃんの思いを知ると、なんだか涙が出てしまった。


八神のおじいちゃんに出来なかった分、キヨさんに孝行できて良かったと。


隆治も後から話していた。