「すず。

千春さんのご両親ときちんと話をするから、信じて待ってて。

全てが解決したら、また一からやり直そう」


「隆治…」


隆治とまた付き合える日が来るなんて…。


なんだか夢を見ているみたい。


「すずちゃん。

それまでに元気になって、早く退院しなくちゃね」


サエちゃんがにっこり笑う。


「すずー。頼むぞー。

俺もサエも隆治も、マジで驚いたんだから。

もう倒れたりすんなよー」


右京君の言う通りだ。


もうこんなことにならないように、気をつけなくちゃ。


その後しばらく話をして、面会時間も終了になるため、3人は帰って行った。


シンとした病室で、あたしは今日の出来事を思い返していた。


いつかは千春ちゃんに伝えないといけないことだった。


こんな形になるとは、想像もしていなかったけど。


真実って、時にすごく残酷だ。


でもきっとどんな伝え方をしても、千春ちゃんを傷つけてしまうことには変わりなかったんだろうな…。


隆治…。


あたし、待ってるね…。


千春ちゃんのご両親に許していただけることを。


祈ってるからね…。