「島のこと馬鹿にしてんのか?」


ん?


この人ってもしかして島の住人?


ジリと向けられる刺さるような視線に、ちょっと怯んでしまう。


「いえ…、別に…」


馬鹿にしているわけじゃないけど。


「言っとくけど…」


鋭い眼光ではあるけれど、その人の目は白目が綺麗で、黒い瞳とのコントラストがとても美しい。


「アンタみたいなヤツ、こっちから願い下げだから」


「はぁっ?」


何よ、いきなり。


こっちが低姿勢でいるからっていい気になって。


「住みたくないなら住まないでくれ。

あんたみたいなヤツに、俺らの大事な島を汚されたくない」


「くっ」


思わず閉口した。


っていうか、引いた。


その歳で郷土愛ですか!


もしかして、見た目よりおっさんなのか?