「会いたかった。

すげー会いたかった…っ」


あたしを抱きしめる隆治の腕が震えている。


隆治の呼吸は乱れていて、必死に走って来てくれたのだとわかった。


「隆治…。あたし大丈夫だよ。

術後の経過も順調だし。

すぐに退院できるから、何の心配もいらない…」


点滴をした腕を回して背中をそっと撫でると、隆治はあたしの顔を覗き込んだ。


「何が大丈夫だよ!

下手したら、死んでたんだぞ!

なんでこんなになるまで放置してたんだ?

バカッ」


バ、バカって…。


ちょっと、グサッと来るんだけど…。


でも、きっとすごく心配してくれてたんだよね…?


「ごめ、ん。

ごめんね。

本当に、全然自覚症状がなかったの。

突然、お腹が痛くなって…」


あたしがそう言うと、隆治はハッと強く息を吐いた。


「どれだけ心配したと思ってる?

お前を失うかと思って、気が狂いそうだったんだ。

怖くて…、全然眠れなかった。

お前が死んだら、俺どうやって生きていけばいいんだよ…っ」


「隆治…」